/ 大阪夕陽丘学園短期大学

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「栄養指導論」で集団栄養指導を体験しました

    2021年12月2日(木)と3日(金)、本学食物栄養学科の「栄養指導論」(森久栄教授)において、外部講師として大阪市健康局健康推進部健康づくり課の佐々木美弥さんと大阪市保健所管理課健康栄養グループの桒野琢也さん、福万智子さん、永易風薫さん、管理栄養士の4名を招き、実際に栄養指導を行う際の食事バランスのチェック法や栄養成分表示の活用法について講義していただきました。

    事前に学生の食生活に関する調査を実施。結果を踏まえながら、自分たちの朝食の摂取状況や各自の栄養素摂取状況を見て、講義を受けました。好ましくない食事内容の例として「身体活動レベルがふつうの20代女性が朝ご飯にカレーパンとドーナツを食べた場合」を例に挙げてわかりやすく解説。学生たちは実際に栄養成分表示を確認して、エネルギーやたんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の1日当たりの必要量に対する割合を計算しました。

〈計算式〉1日当たりの必要量に対する割合=朝ごはん(カレーパンとドーナツ)の合計÷1日当たりの必要量(18-29歳女性)×100

 朝ご飯にカレーパンとドーナツを食べた場合、1日に必要なたんぱく質は19%しか摂取できていないのに、脂質は64%も摂取してしまっていることがわかります。ほかにも、カルシウムチェック表でふだん摂取しているカルシウム量の少なさを自覚したり、市販のおにぎりやチキンナゲット、カップ麺などを塩分の多い順に並べ替えるクイズにも挑戦。学生たちは授業でも習いましたが、実際に栄養指導を受ける立場で講義を聞くと、その説得力ある話に納得するとともに、自分の食生活を反省していました。「なんか難しそう…」と最初は多くの学生が戸惑う栄養価計算ですが、このように具体的に取り組むことで、日ごろの食事の中で栄養素の過不足をチェックすることができるようになると教えていただきました。

 2018年3月に策定された「第3次大阪市食育推進計画」は、

・バランスよく食べよう
・朝ごはんを食べよう
・野菜を食べよう
・一緒に食べよう
・よく噛んで食べよう
・よく見て食べよう
・大切に食べよう

の7つの基本テーマからなり、各地域の教育関係施設・食育ボランティア団体などが参加する食育推進ネットワークの構築、大阪市食育推進キャラクター【たべやん】によるクックパッド「たべやんレシピ」やFacebook「たべやん通信」での啓発活動、大学や商業施設、吉本興業(株)との連携による食育イベントの実施などに取り組んでいます。

    栄養士養成施設である本学はこうした行政の活動とも緊密に連携し、学生ひとりひとりが食に関する知識や地域と協働する力を習得できるよう様々な活動を行っています。