/ 大阪夕陽丘学園短期大学

VOICE 大阪夕陽丘短期大学のリアル

  • 2021.10.12

    食を通じて健康を守るためには、食べ物や栄養を科学的にとらえる力が必要になります

    食物栄養学科

    大西 浩之助教

    # 栄養士 # 管理栄養士 # 教員

    • 教員から見た食物栄養学科の特徴や強みは何ですか?

    本学科は実験や実習をとても重視しており、2年間で即戦力となる栄養士を育てます。

    食物栄養学科はその人の状態に最適な食事を提供できる栄養士の資格を取ることができる学科で、2年間で必要な単位を修得すれば、卒業と同時に栄養士の国家資格を取ることができます。 本学科は実験や実習をとても重視し、「調理に強い栄養士」になるためのカリキュラムも充実しているのが強みです。
    実験や実習はチームでコミュニケーションをとりながら進めるので、社会に出て栄養士という仕事をするうえで大切なコミュニケーション能力も身につけることができると思います。身近な食品の成分などに意識を向け、卒業後、栄養士になって献立作成を行うときなどに、どんな食品にどういう栄養素がどのくらい入っているのかを判断できるようになることが、「食品学」の科目では大事なことですね。

    • 食品学の授業では、具体的にどんなことを学ぶのでしょうか?

    食品に含まれる栄養素の量を繰り返し測定することで、 どんな食品にどういう栄養素がどのくらい入っているのかを判断できるようになります

    私が担当している「食品学実験」では、食品の中に含まれる栄養素の量を実験で測定します。たとえばジャガイモにはビタミンCが豊富に含まれていますが、ジャガイモをすりつぶして、そこに入れた試薬の量からジャガイモ100g中にビタミンCが何mg 含まれているかを計算します、こうした実験を行うことで、将来、栄養士として就職し、いざ献立を立てたり調理をしたりするときにその知識が役立ち、栄養バランスの整った食事を作ることができるようになります。 食品にはいろいろな匂いがありますよね。その匂いを作っている物質ってたくさんあるんですが、その食品のにおいを実験で作って嗅がせると、パイナップルってこの物質の匂いだったんだ!と盛り上がったりします。
    こうした実感を伴った学びというのはとても大切です。また、栄養士をめざそうという学生たちはやっぱり食や食べ物に興味がある子が多く、多くの実験や実習を経験することで新しい気づきがあったり、できなかった調理ができるようになったりという楽しさや、自分が成長しているという実感がやる気につながっていると思います。

    • 食物栄養学科の学生の特徴や様子について教えてください

    伸び伸びと明るい学生が多く、まっすぐな質問が飛んできます 受け入れられているという安心感や雰囲気が学科全体にあります。

    食物栄養学科は伸び伸びと明るい学生が多く、話しかけると元気に返してくれて、自分は受け入れられているという安心感や雰囲気が学科全体にあるのかなと思います。
    たとえば授業でわからないことがあると、すぐその場で「先生、栄養素の計算式のここがわかりません」と質問が飛んできます。私が「ここはこうだよ」って教えると、学生はしばらく考えて今度は「じゃぁ、これはどういうことなんですか?」「それはね」ということを何度も繰り返していくうちに自然と理解していきます。そうなってくれると僕たちもすごく嬉しい。計算が苦手な学生もいますが、一人ひとり丁寧に見ていきます。教員と学生の距離の近さは夕陽丘ならではのメリットだと思います。

    • 高校生の時にやっておくと良いことはありますか?

    自宅で料理、赤黄緑の三食栄養素の見直し、3割引の服を買うのにいくら払えばいいかなど日頃から割合を意識する

    自宅などでたくさん食品に触れておくといいと思います。自分で料理をしたり、小中高校で習った赤黄緑の三色栄養などを見直してみるのもいいですね。栄養士になるとどの食品にどの栄養素が含まれているか、食品100gあたりに栄養素が何mg入っているかなどを考えて献立を作るのですが、そんなとき割合の概念というのはとても大切です。
    たとえば、お店で8000円のセーターを3割引で売っているとします。3割引ということは元の7割で買えるということなので、8000円×0.7=5600円払えばいいということになりますよね。
    そういった計算を普段からするようにしていると、入学してから栄養素の計算なども抵抗なくやっていけるのではないかと思います。

    • 保護者の方に伝えたいお子さんの成長について

    本学で栄養の知識・調理技術・コミュニケーション能力を身につけ、 どんどんスキルアップしていくことを願っています

    本学では2年間で栄養士の資格を取ることはできますが、それはゴールではなく、入学後も卒業後も栄養や調理の経験を積んで、どんどんスキルアップしていくものだと思っています。
    食品学実験では身近な食品をたくさん扱います。食品を身近に感じるようになると、実際に栄養士として働き出した時にこの食品にはこういった栄養素が含まれるのかみたいなのがパッと出てくるようになるので、栄養士になるときのそうした基礎的な下地みたいなものをしっかりと身につけられるような指導を心がけています。
    また、実験はチームで行いますので疑問に思ったことはどんどん口にしてコミュニケーションをとってもらいます。栄養士はいろんな職種と話をしないといけませんから、そうした経験を活かして社会で活躍していってくれるんじゃないかなと思っています。